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結婚式は快晴でしょ。
実際に動く船を貸しきって結婚式を挙げる私。
「貸し切った」なんてすごい表現をしていますが、ちっちゃなちっちゃな船でございます。
でもその小ぶりな感じが良かったので、選んで納得です。

屋上のスカイデッキで挙式。
日にちを決めたのは実際の挙式日の半年前でしたが、天気には全く心配していませんでした。
絶対に晴れると思っていましたから。

なぜ?
それは「超晴れ男」の父がずっと側にいるだろうから。
父は昔から晴れ男で、台風の予報すら吹き飛ばすことも多々ありました。

毎月1日に母は父の墓参りをしておりますが
雨が降っていても、母がお墓に行くのに車を降りてから墓参りを済ませてまた車に乗り込むまで
必ず雨が止むという不思議な現象が、かれこれ20回近く起きています。
婚約者と一緒に墓参りに行った際にもこの現象が起き、目の当たりにした婚約者は
「ほんまやなぁ。」と感心していました。

父の納骨のときのこと。
朝から雨が降っていました。
霊園の職員が、
「雨ですから室内斎場でお経をあげましょうか。」
と提案したのですが、母は
「大丈夫ですよ。主人は晴れ男です。時間になったら晴れますから。」
と、あっさり行っていました。
霊園の職員は「たまにいるんだよな。こういう困った人が。」という顔をしていました。

そして納骨の時間。
やはり外は雨。
職員も「ほれ見たことか。」という表情。
それでも私と母はお坊さんにお願いして父の墓の前でお経をあげていただくことにしました。

車で墓の場所まで行き、そして車から降りました。
雨。
ところがお墓の前でお坊さんがお経を読み始めると雨がピタリと止みました。
雨が止むどころか、晴れ始めたのです。
お坊さんの頭に日差しが当たっていたのを私は覚えています。

そしてお坊さんのお経が済み、納骨を終えて車に戻る頃にはまた雨が降り出しました。

霊園のロビーに戻ってきた私達。
お坊さんにお礼を差し上げ、私と母の2人だけになりました。
そこへ先ほどの霊園職員が神妙な面持ちで近づいてきました。

「あの。。。先ほど奥様が言っておられたこと。。。よく分かりました。」

ああ、天気のことですね。ええ。主人は晴れ男でしたから。案の定晴れたでしょう?

「いえ、その。。。」

歯切れの悪い職員。何かしらと思いました。

「私、ご主人のお墓から少し離れたあの東屋で座って見ていたんです。
 そうしたら、お2人と坊さんがお墓の前に立ってお経を読み始めたとき、
 そこだけが晴れたんです。まるで雲から光が射すように、お墓の部分だけに光が下りていたんです。」

あの時、てっきりあの周辺が全て晴れていたのかと思っていました。
違ったんです。周囲は雨だったんです。
父の墓のところだけ、私達が立っていたところだけが晴れていたんです。
どうりで、まぶしいくらいに晴れている割にはなんとなく離れた場所が暗いなぁと思っていました。

「お経が終わって皆さんが車に戻られた頃、その光が消えて周囲と同じ雨が降り出しました。
 正直、鳥肌が立ちました。あんなの初めてです。」

ふーん。
私も母も特に驚きませんでした。

だって父は晴れ男なんですもの。
台風だって進路を変えさせてしまう晴れ男にとって、自分の納骨の時に晴れさせるのなんて簡単でしょう。

そんなわけで、私はスカイデッキでの挙式に天気の心配は全くしていませんでした。

万が一雨だったら。
それは父がこの結婚に反対しているということです。

「もしも雨が降ったら、今後のこと考えよう。」

と婚約者は言っています。
ま、大丈夫でしょ。