強制的にお引越しさせられてしまいました。
前のキャリーケースだと狭すぎるそうです。
赤いキャリーからは退去せよ、ですって。
ひどい話だわ。
赤ちゃんを販売するつもりでいました。
というのも、3年前に母キツネのナイルを譲っていただいたフェネックのブリーダーさんの家に
今回の赤ちゃんを送り出す気持ちでいたのです。
ナイルをそのブリーダーさんから購入した際に、口約束ではありますがブリーダーさんからのお願い事がありました。
「この先繁殖が成功してナイルが出産することがあれば、そして生まれたベビーのなかでメスが2匹以上生まれたら、
子返しというわけではないけれど優先的に譲ってほしい」
今回1匹だけですが私の手元に女の子が残ってくれたので、是非このブリーダーさんに育ててもらいたいと思いました。
約束は約束。守りたいとも思いました。
ちゃんとかわいがってくれるかどうか、終生飼育をしてくれるかどうかという、
いわゆる販売する側の誰もが頭に浮かべる心配が、このブリーダーさんなら一切ないと言い切れました。
そしてブリーダーさんと前向きに少しだけ話が進んだときに私の心の中である変化がおきました。
赤ちゃんから気持ちが離れていく。
もともと私にとって初めてのフェネックベビーであったラムセスに対する当時の私の思い入れが強すぎて、
今回の女の子への想いがラムセスに対するそれよりも劣るとは自覚していました。
そして女の子を販売する=手放すことになると感じた途端に、急激に私の気持ちが女の子から離れていくのがわかりました。
かわいいかわいいフェネックベビーのメスなのに。
自分自身が動物好きだと思っていたのに。さらには自分で繁殖させて生ませた子供なのに。
あまりにも如実な気持ちの冷め方に、自分自身で驚き自責の念にかられました。
そのせいかわかりませんが、
早く手放したい。ブリーダーさんなら80日待たなくても引き受けてくれるんじゃないか。
とまで思ってしまったのです。
気持ちが離れれば離れるほど、女の子に申し訳なくてかわいそうで、そしてかわいくて。
私は私にこんな一面があるとは思ってもいませんでした。
我が家に残すフェネックも、手放すフェネックも、同様に愛することができる人間だと私は自惚れていたのです。
そんななか、ブリーダーさんとの話が流れました。
ブリーダーさんが近い将来にお引越しをする可能性が出てしまったのです。
新居もまだ決まらないなかでベビーを引き受けるのは難しいとのお返事でした。
返事はメールでもらったのですが、そのメールを読んだときに再度私の気持ちに変化が生じました。
ほっとしたのです。
販売しないのであれば我が家で育てればいいだけのこと。
そっか。じゃあこの子は我が家の子になるんだね。
平日の日中にフェネックの赤ちゃんを預かってくれている獣医さんにも、
ブリーダーさんにお譲りする話が進み始めたときに、いつ伝えようか迷っていました。
でももう伝えなくていいんだ。迷わなくていいんだ。
ナイルをお譲りいただいたときに交わしたブリーダーさんとの約束もちゃんと果たす努力はできたわけですし。
なんだか一気に気持ちが楽になりました。
もしかしたら、ですが、今回のフェネックベビーを待ってくれていた人がいるかも知れません。
そんな素敵な方々がもしいらしたら。。。ごめんなさい。今回はお譲りできません。
次回のナイルの出産、もしくはパピルスの初産を私は期待していますので、
フェネックベビーの購入を検討している方がいらしたらご連絡ください。
そして1年後か2年後か。このメスのフェネックベビーが発情期を迎えてくれたときにお婿さんになってくれる
素敵なオスフェネックさんと暮らしている飼い主さん。
ぜひ友達になってください。
あたし、この家の子になるの。決めたの。