? きつめのきつね・フェネックにワクチン接種をする危険とは
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2017年11月。
今まで犬用の2種混合ワクチンをフェネックキツネ達に接種させていましたが、
今後は一切のワクチン接種を行わないことを心に決めました。

今年譲渡したフェネックベビー2匹が、それぞれ生後8週目に
犬用の6種混合ワクチンを接種後に実際にジステンパーにかかって死亡したからです。
そして遡ること15年。私の友達のフェネックも、
2002年に犬用のワクチン接種した後にジステンパーに感染して死亡しています。

ワクチン接種をすることにより、予防すべき病を逆に発症してしまうことなんかあり得ない。
今までそう考えていました。
万に1つはそのような可能性もあるかも知れないけれど、
それ以上に予防できる効果の方がリスクを上回るはず。
そう考えて、私はフェネックキツネにワクチンを接種していました。

しかしその考えは間違っていたのだと、フェネックというものは
私が考える以上に繊細で敏感な動物なのだと思い知りました。

ワクチン接種によってジステンパーを発症する。

以下、しばらく感情的な文章が続きますが、
それだけワクチン接種が想像以上に危険なものであることを
書いていきたいがためですのでご了承ください。

なお、とりあえず感情をぶちまけますが、
その後は獣医師からの話も踏まえて落ち着いてこの問題を語りたく思いますので、
その文章を読みたい人は下の感情論をすっ飛ばしてください。
--- 感情のぶちまけ、ここから --------

フェネックキツネのベビーに、犬用の混合ワクチンを打たないで!

最初に強く申し上げます。
混合ワクチンをフェネック、
それも生後1年未満のフェネックに打つことは
全くもってお勧めしません。というか、打たないで!と強い言いたいです。

なぜならワクチン接種によって、実際に子どものフェネックが
ジステンパーを発症する可能性があるからです。

こう書くと、大抵の獣医師は言うでしょう。

そんなことは理論的にありえない。ワクチンが何たるかを理解していない。
ワクチン接種によって、
予防すべき病気を逆に発症することはあり得ない話なのだ、と。

勝手に言ってろ。机上論はいらん。
でも打つな。生後1年未満のフェネックの赤ちゃんに絶対に打つな、
と私は言いたいです。
以下のことを理論的に説明づけられないうちは、
フェネックが若いうちに混合ワクチンは接種するな、と。

3匹のフェネックキツネがジステンパーに感染して死亡している。
飼育場所が異なる3匹だが、
この3匹の死について共通して言えることが1つだけある。

それは混合ワクチンを接種した約2週間後に発症していること、
そして3例のうち2例については
実際にジステンパーに感染しての死亡であることが
確定診断されていること、だ。

ジステンパーの感染から発症までの潜伏期間が2週間であること、
および他のジステンパーを疑う動物とは一切接触してないことを考えると、
ワクチン接種によってジステンパーに感染したと考えざるを得ない。

これを読んでくれている、
全ての未来のフェネックベビーの飼育者に伝えたいです。
そして同じくこのサイトを見つけてくれた、
全てのフェネックを診る獣医師に伝えたいです。
何歳なら接種しても大丈夫、というところまではわかりません。
少なくとも生後1年未満のフェネックキツネに、
犬用の混合ワクチンを打たないでください。

今のところ2種混合ワクチンを接種したフェネックキツネには、
我が家も含めてジステンパーの発症例は私の周辺ではありません。
しかし6種混合ワクチンを接種した場合に限り、
3例ものフェネックベビーが接種から13~14日後に
急激に体調を崩し死亡しています。
うち2匹は外部機関に鑑定を依頼した結果、
ジステンパーの感染が認められました。

6種混合ワクチンは猿の細胞を用いて培養されます。
2種混合ワクチンは鶏の細胞を用いて培養されます。

ワクチン接種による強いアレルギー反応が生じるのは
サルの細胞を用いたワクチンに多いと言われています。
これが原因かどうかはわかりません。そこまではわかりません。
しかしわかっていること、
それは6種混合ワクチンを接種したフェネックの子供に、
実際にジステンパーの発症があったということです。
しかしだからと言って2種混合が、5種混合が、7種混合が
フェネックの赤ちゃんの命を奪わないとは限りません。

消去法で考えてください。
ワクチンの理論だのどうでもいいんです。
実際に、3匹のフェネックがワクチン接種後に実際にジステンパーに
感染してしまっているのです。
となると、ワクチンを打つことにより実際にフェネックベビーが
ジステンパーを発症する可能性があると考えられませんか。

私はもう見たくありません。
ちいちゃなフェネックの赤ちゃんが、
まだ生後3か月に満たないフェネックが、
痙攣しながら死んでいく姿をもう見たくありません。

3匹の発症例があると申し上げました。

1匹目は私の友達が初めて飼ったフェネックキツネでした。
これはジステンパーの確定診断が出ており、
獣医師学会で報告もされています。

2匹目は我が家で生まれ譲渡したフェネックベビーでした。
私はフェネックベビーの所有権を私に戻してもらい、
亡骸を連れ帰ってきました。

3匹目も我が家で生まれ譲渡したフェネックベビーでした。
この子も私に所有権を返してもらうと同時に病院に依頼して遺体を解剖して
ウイルス検査をしてもらいジステンパー感染の確定診断を受けました。

もう見たくありません。
妊娠中の母フェネックと語り合いながら出産のときを迎え、
生まれた赤ちゃんを毎日人工保育で育て、
大事に大事に育てた可愛いフェネックの赤ちゃんが
痙攣しながら死ぬ姿なんかもう見たくありません。

時間をかけて、労力もかけて、
愛情もたっぷりかけてフェネックベビーを育てたのは、
わずか2ヶ月でジステンパーで死なせるためじゃない。

連れ帰ってきた穏やかな寝顔の2匹のフェネックの赤ちゃんを見て、
どれだけ苦しんだ後にこの穏やかな表情ができるようになったんだろう、
どれほど私を呼んだだろうか、なぜ譲渡してしまったのか、
黒い、真っ黒い感情が渦巻きました。

--- 感情のぶちまけ、おわり ------------
3匹目のフェネックCの治療にあたってくれたのは
田園調布にあるエキゾチックに強い動物病院のT院長でした。

フェネックCとは2017年8月生まれのサツキです。
砂の月と書いて砂月(さつき)。本当にお月様になっちゃったね。。。
あ、また感情的になってしまう。話を戻さなくては。

サツキは譲渡してから1か月後に飼い主宅で体調を崩しました。

サツキの症状を診て、T院長はすぐに犬ジステンパーを疑いました。
症状がジステンパーに酷似していたからです。
しかしその疑念は飼い主の言葉でいったんはT先生の中で払拭されました。

「6種混合のワクチンを接種しています。」

ワクチンを接種しているのにジステンパーにかかることはないだろう。
これが普通の獣医師の考え方です。
しかしT先生はやはりその後もジステンパーの疑いを
完全に消し去ることができませんでした。
理由は2つあります。

1.ワクチンを接種した場合、稀に、本当に確率は低いが
  ジステンパーに感染する可能性があるから。
2.実際にワクチン接種後にジステンパーになったフェネックキツネを
  診たことがあるから。

上の表のフェネックAを診たのがT先生なのです。
フェネックAの飼い主は私の十年来の友人で、
T先生のことはその友人からよく聞いていました。
そのため、サツキの飼い主から
「セカンドオピニオン先としてどこか動物病院を紹介してほしい」
と依頼されたときにT先生を紹介しました。
飼い主からT先生の動物病院までのほうが、
私がかかりつけのとしてお世話になっている動物病院よりも
距離が近かったからです。

血液検査をしても数値に異常は全く見られず。
入院して様子を見ることになりました。

入院3日目に私が面会に行きました。
意識を失ってただ静かに痙攣を続けるサツキを目にして、確信しました。
そしてT先生に言いました。

「サツキは8月生まれですが、
 5月生まれに同じように死亡したフェネックがいます。
 このサツキの症状と全く同じです。
 そしてその子も、
 6種混合ワクチンを接種した2週間後に発症して死亡しました。」

私はT先生にありったけの情報を伝えました。

・2種混合ワクチンを打ったフェネックにはこのようなことは起きていないこと
・5月生まれのフェネックが死亡したときは
 ジステンパーを疑わなかったこと(ワクチンを接種していたから。)
・思い返せば私の友達のフェネック(=フェネックA)が
 ワクチン接種後にジステンパーで死亡していること。
・サツキも5月生まれの子も、ワクチン接種から2週間後に発症していること。

などなど。

T先生も
「やはりそうなるとジステンパーの可能性が非常に高くなってきます。
 そして、このサツキちゃんの症状はジステンパーの症状そのものなので
 疑いの余地がなくなります。」

そして続けて先生はおっしゃいました。

「ワクチンによって逆に病を発症することは非常に稀です。
 可能性は限りなく低いです。
 しかしこうして実際にフェネックがワクチン接種後に発症しているとなると、
 ワクチンの理論云々よりも現実的にワクチン接種で
 ジステンパーに感染した可能性があると考えないといけません。」

もしジステンパーであれば、と私が尋ねると、

「まず助かりません。」

予想していた通りですが、改めて先生の口から聞くとその言葉の重みが増します。
ただ、目の前のサツキの様子を見れば、
やはり先生のおっしゃる通りだと認めざるを得ません。

前日には飼い主が面会に来て、
その飼い主の姿を見て一声鳴いてシッポを振ったというサツキ。
そのサツキは今はもう横たわり、目を閉じ、痙攣を続けるだけの状態。

私はサツキに酸素ケージのドア越しに声をかけました。

「さっちゃん。サツキ。さっちゃん、サツキ。」

人工哺育でミルクを与えていた時、
私はサツキを「さっちゃん」と呼んでいました。
譲渡した先でサツキは新しい名前をもらったけれど、
私の中ではサツキはいつまでもサツキでした。

あまり長居をしては申し訳ないと思い、
名残惜しくもサツキのいる部屋を後にする前に
もう一度だけサツキを見て思いました。

これが、生きているこの子を見る最後になるだろう。

本当は触りたかった。優しく体を撫でてやりたかった。
ドアを開けて耳元で名前を呼んでやりたかった。

でもできなかった。
酸素ケージの扉は当然ながら固く閉ざされていたし、
私はもうサツキの飼い主ではないのだから。

サツキ、さようなら。

言葉にはできなかったけれど、
あの時私はサツキにきちんと別れを伝えられたと思います。

翌日の朝、飼い主からの電話が鳴りました。
サツキが前の晩に息を引き取った、と。

「解剖をさせてもらえないかと院長先生に言われたので、
 勝手ながら承諾しました。」

いえいえそんな。飼い主はまだ貴方ですから。解剖を承諾してくれてありがとう。

解剖が終わったサツキの体を引き取りに行ったのは
それから3日後でした。既に確定診断が出ていました。
正直、早いなぁと思いました。
外部機関に鑑定を委ねるのですから1週間はかかるだろうと考えていたのですが、
なんと3日で既に検査は終わっていました。

「ジステンパーです。確定されました。」

T先生の言葉に、ああやっぱりという思いと、
どうしてこんなことに、という思いが入り混じります。

「肺からも脳からもジステンパーウイルスが検出されました。」

そしてここからT先生との長い話が始まります。
T先生は経験は勿論ですがその知識も多く、
また学ぼう知ろうという意欲が高く、今回のサツキの件を受けて
色々と動いたり調べたりしてくださっていたようでした。

まず、サツキの検体ができたことが本当に貴重だということでした。
フェネックを飼育している人が少なく、
さらにフェネックでこのような症例が出ることが珍しく、
また解剖を快諾してくれる人も少なく、
ひいては検査を受け入れてくれる機関も通常であればなかった、と。

たまたまサツキがこのようなことになり、
タイミングよくT先生の知り合いで病理解剖を受け入れてくれる先生がいて、
またその先生が別にウイルス検査をしてくれる先生とつながっていたために
実現した確定診断でした。

サツキの体は死亡してすぐにT先生の知り合いのところに送られ、病理解剖。
解剖段階の肉眼的な所見では決定的なジステンパーの根拠は見て取れず。
しかし解剖して取り出した内臓を今度は別の機関に送って
ウイルス遺伝子検査をしてもらい、
そこでジステンパーウイルスの検出に至りました。
解剖後のサツキの体はまた病院に戻って来て、
それと時を隔てずして検査結果もすぐに届いたという、
まさにゴールデンルートを通ることができたのです。

「調べてみたのですが、」

T先生が口を開きました。

「海外の論文では、実際に犬でもワクチンによって
 ジステンパーにかかっているらしいです。
 今回の件ですが、ワクチンを生成する段階で使われるジステンパー株は
 1種類ではなく複数の株の種類があり、
 どのワクチンにどの株が使われているのか、
 そこまで特定する必要があると思われます。

 というのも、ワクチン接種によって逆に病を発症する事例が
 1980年代に多く報告されたため、あるウイルス株をもつワクチンが
 1990年代に回収されたことがあります。
 しかしその後も、発症した動物の個体を検査したところ、
 回収されたはずのワクチンに類似した株のウイルスが検出されたとの
 報告があります。
 すなわち未だにジステンパーを発症させる可能性があるワクチンが
 市場に出回っているということです。

 今回のサツキちゃんの体から検出されたジステンパーウイルスが
 どの株にあたり、どのワクチンに使われている株なのかを
 特定しないといけないと感じています。」

私は最初、諸悪の根源は6種混合ワクチンだと考えていました。
しかし上の表に記載したとおり、
死亡した3匹は全く別の会社が作ったワクチン接種で発症しています。

「こうなると6種だから、とか2種だから、というレベルの話ではなく、
 もっと深いところで一体どのウイルス株を使うと発症してしまうのか、
 というところまで解明しないといけなくなります。」

おそらく何千、何万という数のフェレットにも
犬用のワクチンが打たれていますが、実際にそれが原因で
ジステンパーになったという事例をあまり耳にしません。
T先生も経験がないと言います。
フェネックは当然ながらフェレットに比べると飼育者数はかなり少なく、
さらにはその中でもフェネックにワクチンを打つ飼育者となると、
その数はもっと少なくなります。

元々の母数が少ない中でこれだけの発症例が出ているというのは
まさに異常であり、フェネックは体こそフェレットよりも大きいけれど、
ワクチンに対してはフェレットより敏感であると言えるでしょう。

病気を防ぎたくてワクチンを打つのに、
そのワクチンが元で防ぐべき病気を発症するなんて。
本末転倒どころの騒ぎではありません。

冷静に考えれば、フェネックにワクチンは必要でしょうか。

犬のように散歩をするわけでもないフェネックが、
実際にジステンパーに感染する可能性はどのくらいのものでしょうか。
例えジステンパーのウイルスが、
飼い主の服に付着したものでさえ感染能力があるとは言っても、
ワクチンをしないことによってジステンパーに感染する可能性よりも、
ワクチンを接種してそれが原因でジステンパーに感染する可能性のほうが
高いのではないかということは、
現実的にこうして3匹のフェネックがワクチン接種で
ジステンパーに感染していることを考えればおよそ頷ける話ではないでしょうか。

T先生は今回の事例を受けて、獣医師にむけて発表しようと考えました。
「考えた」と過去形になっているのには理由がありました。

T先生が今回の症例を他の獣医師と検討する中でこんな意見が出たそうです。
「もし発表したとしても、
 『そもそも犬用に開発したワクチンをキツネに打っているのが間違いであり、
 それ自体がミスにすぎない』と指摘されたらそれまでだろう。
 発表にはリスクがある」と。

「もしかしたら、実はもっと多くのフェネックが
 ワクチンに起因したジステンパーになってるかもしれないのに、
 こういった理由で報告されていないかもしれません。
 事実、これまで発表された論文でも、
 フェネックとワクチンに関するものは非常に少ないです。」

科学論文として公表されていないだけで、
もしかしたら世界中で幾人かの獣医師は、私達にとって有益な
フェネックとワクチンの情報を持っているかも知れません。

こういった事例を広く発表できれば、
日本のみならず海外でフェネックを飼育している人達にとっても
有益な情報となりうるのに。
なんてはがゆいんでしょう。

しかし今や時代はインターネット。
個人が情報を自由に発信できる時代です。

だからこそ、私は今回のことをこうして知らせていきたいと思います。

これまで何か事件や事故があるたびに
テレビや新聞で見聞きしていた言葉があります。

「第二、第三の被害者を出したくない。
 こんな思いをするのは自分たちだけでたくさんだ。」

事件の被害者や被害者の家族は必ずこう語っています。
あまりに多くこの類の言葉を見聞きするので、
私は何だか慣れてしまっていました。
彼らがどんな思いでその言葉を発するのか、
そういうところに思いを馳せることすらしなくなっていました。

しかし今回、彼らの言葉は本当にその通りだ、と、
それ以外の表現方法が見つからないと感じました。

これ以上ワクチン接種で命を落とすフェネックを出したくない。
こんな思いをするのは私で十分だ。

心からそう思います。

5月生まれのフェネックは砂夢(サム)でした。
サムもサツキも自分では何もできませんでした。
飼い主が与えたものを食べ、与えた場所で遊び、
連れて行った病院でワクチンを接種されました。
サムにもサツキにも「ワクチン打たないで」と言う能力はありませんでした。
ただ接種されるがままに、おとなしくいい子で注射を受けたのでしょう。
その2週間後にもがき苦しんで死んでしまうことになるとも知らずに。

可哀想で可哀想で、ただただサムとサツキが可哀想でなりません。

大人になれなかった小さな体。本当はもっと体が大きくなり、
シッポも立派になるはずだったのに。
私の両手に包まるほどの小ささで成長は終わってしましました。
いかにも子ぎつねという感じの細っこいシッポのままで逝ってしまいました。
その細いシッポすら振る力を失いました。

サツキを連れ帰った夜に、私はそっとサツキの体を両手で包みました。
ジステンパーのウイルスがまだ生きているかも知れないがゆえに、
飼い主に「怖い」とまで言われてしまったサツキの体。
可哀想に。ウイルスが充満した体になんてなりたくなかっただろうに。
サツキのせいじゃないのに。
サツキはただ言われるがままにワクチンをおとなしく打たれただけなのに。
触られるのすら怖がられるような体になってしまったなんて。
こんな体になってしまったサツキを抱いてやれるのは
私だけになってしまいました。

私はサツキを胸に寄せて、撫でて、匂いを嗅ぎました。

片方の手の平で転がるほどの大きさで生まれてきたサツキが、
ナイルのおっぱいを飲んで私やペットシッターさんが与えるミルクを
ごくごく飲んで。離乳食に切り替えて。カリカリフードに切り替えて。
少しずつ少しずつ大きくなってくれました。
大人の半分の大きさで一生を終えたけれど、
それでもここまで大きくなってくれてありがとう。

おかえり、サツキ。
もうどこにも譲らないからね。

他の全てのフェネックの赤ちゃんに、こんなことがおきませんように。

生後1年未満のフェネックキツネにワクチンを打たないでください。

以下は私は初めてフェネックベビーを育てた2012年に、
そのフェネックの赤ちゃんへのワクチン接種に悩んだ時に書いた記事です。
まだブリーダーになる前ですので、
自分のフェネックベビーにワクチンをどうするか、
それを考えていたときの記事です。

----------------------------------------------- 
フェネックは犬科の動物です。
犬がかかる病気にフェネックもかかる、
と考えてよいでしょう。

防げる感染症はワクチンで防ぎたい。

しかし飼い主によっては
あえてワクチンを打たない人もいます。

私の周りにも、
以前ジステンパーワクチンをフェネックに打ち
そのワクチンによって
実際にフェネックがジステンパーにかかってしまい
それはそれは悲しい思いをした飼い主がいます。

もちろん、その飼い主はその後
フェネックにワクチンは二度と打たないと
心に決めています。

そもそも犬に打つワクチンを
フェネックに打つ意味があるのか
ワクチンの効果を疑問視する飼い主もいます。
効果もわからないのに
あえて病原菌を体に入れる必要はない、と。
その飼い主もワクチンを打ちません。
フェネックベビーのワクチン接種について
獣医さんに相談しました。

フェネックの診察経験が少ない獣医さんなので
「犬を例にすると」という前提でお話いただきました。

ブリーダーはとにかく早くワクチンを接種します。
一般家庭より多くの動物を抱えるブリーダーにとって
1匹が感染症にかかると
全部に感染するというリスクがあります。
そのリスクを回避するために
生後28日で打てるワクチンを選んで打ちます。

できる限り早めのワクチンを。

ワクチン製薬会社が推奨する月齢に達していなくても
ワクチンによる副作用を追及しないという誓約のもと
早めの接種をするブリーダーもいます。

また、母親の免疫が生後何日まで持つのか。
これもわかりません。
母親からもらった免疫が体に残っている間は
ワクチンを打ってもあまり意味がありません。

意味がなくても感染リスクを重視し
早めにワクチンを接種させるブリーダーもいます。

これらを「捨てワク」と言います。
ワクチン接種は法的義務はありませんので
飼い主の意向が100%影響します。

私はどうしよう。

ワクチンで防げる犬の感染症は主に以下の7つ。

犬ジステンパー
犬伝染性肝炎(アデノ1型)
アデノウィルス2型
パラインフルエンザ
パルボウィルス
レプトスピラ
コロナウィルス

この中でジステンパーとパルボウィルスの致死率は高く
特に子犬がこれらに感染すると
あっという間に死んでしまいます。

パルボウィルスは接触・飛沫の両方で感染し
保菌者の体から離れた後も、菌は半年でも2年でも生存し
次の感染対象にうつっていきます。
冒頭にも書いたように、
フェネックは犬科の動物です。

では犬科のキツネに感染する可能性が
既に判明している病気はどれでしょうか。

犬伝染性肝炎(アデノ1型)
アデノウィルス2型

この2つの感染症は
キツネが保菌者になり得ることがわかっています。

次に、
犬に限定しない犬科の動物がかかる病気として

犬ジステンパー

が挙げられます。

この3つ以外の感染症、すなわち

パラインフルエンザ
パルボウィルス
レプトスピラ
コロナウィルス

この4つの感染症は犬がかかる病気とされており
キツネへの感染は明言されていません。
ものすごーく迷いました。

すべての感染症リスクを回避するために
7種混合ワクチンを打つべきか

病原菌を何種類も体に入れるリスクを回避するために
3種混合ワクチンだけを打つべきか。

打つのであればその時期をどうするか。

飼い主の決断を下さなくてはいけません。

考えあぐね、
今回(2012年5月生まれ)の赤ちゃんには

・生後7週までワクチンは打たない。
・生後7週に3種混合ワクチンを打つ。

まずはこの2つを決めました。

その後のワクチンはこれからまた考えていきます。