? きつめのきつね・フェネックとおでかけ・伊豆しゃぼてん公園
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わくわくしながらやってきたのは、伊豆シャボテン動物公園です。
昨年初めてお邪魔しました。その時の様子は
こちらをどうぞ。
さあ本日の来園の一番の目的は。。。
じゃじゃんっ。
え?
あたし?
じゃないのよ、ごめんなさい。
この今年生まれの
フェネックの赤ちゃん達です♪
あたしじゃなかったの。。。


ごめんね。
でもカピバラさん達にも会いたかったんですよ。
カピバラさんには、こうしてミットをつければ
おやつもあげられます。
今年の四つ子ちゃんです。
4頭生まれて4頭すべてが育ちました。すごいです。
急に外に出された。
なんだなんだ。
ここはどこだ。
写真の技術がなく、うまく撮れていないのですが
ここのフェネックちゃん達はとっても美しいヘーゼルカラーのお目目です。
昨年の赤ちゃんたちのほうが、目の色をよく映せたような気がしますので
フェネックの目の色をご覧になりたい方は昨年の記事をごらんください。
フェネックの赤ちゃんを見に伊豆しゃぼてん公園へ
砂漠の風景を再現した素敵なフェネック展示室。
ん?上の天窓が開いたぞ。
何かが降りてくるぞ。これはもしや。。。
来ぅる、きっと来る♪きっと来る♪
キタァーーーー。
生後50日に満たない可愛いフェネックの赤ちゃんの襲来だぁーーー。
この可愛さはまさに爆弾投下に等しいです。
さあ、思う存分暴れるぞ。
うりゃっ
とりゃっ
ほいさっさっっ
背中掻いて。
もっと上のほう。
そこそこ♪
ん?
なんで手ぇ止めるの?
飼育員さんっ。ぼくも背中掻いてっ。
こちらは4つ子ちゃんより少し大きめの
リビちゃん。お姉ちゃんです。
弟たちの元気さに、わたしも手を焼いているのよ。
(いやいや、あなたも相当なお転婆さんのようですが。。。)
飼育員さんが見せてくださったもの。何だと思いますか。
これは何と!!! フェネックの乳歯なのです!
フェネックの乳歯だなんて、なかなか見られるものではありません。
毎日、というか、毎時間ちゃんとフェネックの赤ちゃんをじっくりと観察し
ちょっとの変化も逃さないよう様子をつぶさに見ているからこそ確保できる乳歯。

わたくし。。? 
ずぼらで面倒くさがり屋の私がフェネックの乳歯をゲットできたことなど
あるわけがない。
こちらが親フェネックたちのお食事です。

本日のお品書き:
人参、生肉、お肉のペースト、飼育員さんの愛情
先ほどフェネックが上を見上げていたのは、
飼育員さんが出入りする天窓です。
その天窓を上から見せて頂きました。
天窓を開けるとこんな感じ。
「またメシか?」という表情の
フェネックたちがいました。
赤ちゃんたちはまだ小さいので、
親の群れと1日に数回合流さて慣らしているところ。
合流時間以外はフェネック赤ちゃん専用スペースで
ほとんどの時間を過ごします。

人工芝でしょぉー
鳥の育成器でしょぉー
布のベッドでしょぉー

もう至れり尽くせりのベビールームです。
我が家のフェネック達にはとても見せられません。
「うちはどうして。。。。」となるに決まっています。
いっぱい暴れたから疲れたね。
ねぇねぇ、起きてよ。
みんなボクたちを見に来てね。
伊豆しゃぼてん動物公園に来たら、
フェネック展示室に来ることをお忘れなく。待ってるよ。
さあ、一番の目的は果たしましたよ。
もちろんこれだけでは帰れません。動物好きの血が騒ぎます。
コツメカワウソ♪
子供が一番楽しみにしていたのは、
このコツメカワウソとの握手でした。
手の平を筒のちょっと奥の方まで持っていくと、
むにゅっとしたカワウソさんの生臭いお手手が
伸びてきます。
そして今回、私が一番ハマッた動物がこちらです。
キタコアリクイ
これは本当に守備範囲外でした。
(なんの守備だろう。)
突然胸を突かれるような衝撃。
ああこれはもしや。。。恋?
抱っこさせてもらいました。
こんなチャンスは滅多に訪れるものではありません。

もはやもうこのまま自分の子供を置き去りにして、
アリクイの赤ちゃんを抱きしめたまま出口まで駆け出していこうかと
思ってしまうほどの可愛さです。

なんなら自分の子供をアリクイ展示室に放り込み、
勝手にトレード成立させてしまうのも手かと思ったくらいです。
そんな邪悪な心を押さえ込み、断腸の思いで
飼育員さんにアリクイの赤ちゃんを返しました。

飼育員さんがアリクイの小屋のドアを開けると、
そこにはお母さんアリクイが
戸口で待っているではありませんか。

これは母の愛ですね。
急に赤ちゃんを小屋の外に持っていかれてしまったから
心配でドアの前で待っていたんですね。

美しいアリクイの親子愛に勝手に感動していた私。

すると飼育員さんが冷めた声で一言おっしゃいました。

「いえ、ご飯の時間と勘違いしただけです。」

あ。。。そうなの(恥)
意外にも、アリクイさんは見事に
子離れが出来ているようです。

人間の親の皆さん、
アリクイのお母さんを見習いましょう。
そしてキタコアリクイちゃんよりも
3ヶ月おにいちゃんの
ミナミコアリクイの赤ちゃん。
こちらも人工保育で育っているので
慣れていること、慣れていること。
アリクイは歯がないそうで、噛まれることはありません。
かまって、かまって、ぼくにかまって。
なでなでして。
そうそう、そこ。
そして飼育員さんが
赤ちゃんに両手を伸ばすと。。。
抱っこぉー♪
おっと。よろけちゃった。
あぶない、あぶない。
わたし、鼻息マックス。
もう呼吸困難に陥るかと思うほどの猛烈な可愛さに、
私の周囲で酸素濃度が薄くなりました。
アリクイの赤ちゃんの人工保育。
こうして成功して可愛い赤ちゃんの姿を見られるのも、
飼育員さんの努力の賜物です。
アリクイの赤ちゃんの育て方なんて本はありません。

これまでのほかの動物の飼育から得ている
知識と経験をフルに活かして、
今回このように2匹のアリクイの赤ちゃんの
人工哺育を成功させました。

どれほど気を揉み、悩み、不安な中で
様々な生死にかかわる判断をしてこられたか。

アリクイの赤ちゃんの哺乳成功、
本当におめでとうございます。
そんな伊豆シャボテン動物公園の動物飼育の力はここにも現れています。
38年間もこの動物園で暮らしている、
世界一長生きのハシビロコウのビルさん。
手作りのご長寿神社の神主さんを
務めていらっしゃいます。
そんなビルさんに
会うことができました。

お。正面を向いている。

そう思ってカメラを
向けると

なぜか右を向きます。

なんどやっても同じ。

正面から撮れたのは
←たった1枚だけ。

芸能人もそうですが、
どこから撮られると一
番かっこよく見えるか、
この38年間で
ビルさんも研究して
いらしたのでしょう。
さあ、この動物園のキャッチフレーズは「距離感、ゼロ」

そのフレーズを体感する出来事がありました。

鳥さんたちが放し飼いされているこのバードパラダイス。
道は石畳で幅もそんなに広くない場所があります。

そんな細い岩道を歩いていると、
前方から鳥さんグループがこちらに向かってやってくるのが
見えました。

街中によくいるハトの群れを思い出し、
私がいると逃げちゃうかな、と思っていたのですが。。。
え。。。?
いやいや。。。
まじで。。。。
こっち来る。。。
ふっつぅーーに前進してくるチーム・鳥。
対する私、チーム・人間(1人)

多勢に無勢。

1人の私に勝ち目はなく、チーム・鳥さんが
ずんずんやってくる姿に慌てふためきながらも

はっ。道を。。。道をあけなければ。

とっさの判断で体を横に向け、
背中を石にくっつけて道を広げました。
「別に。」

という感じのチーム・鳥さんは、
岩にへばりつく私を物ともせずに、
そのまま去っていきました。

そういえば、私が今まで見てきたレッサーパンダって

遠くから
寝ている姿だけ
土まみれ

でした。それがここでは違うのです。
2019年3月にオープンした新しい展示室。レッサーパンダ館。
ここでは1日に数回、おやつタイムを実施しています。
レッサーパンダ。見たことあるなぁ。

特別な物珍しさを感じることなく館に入った私の眼に
飛び込んできたのは。。。

近いっ
きれいっっ
なにこれ、レッサーパンダってこんなんだったの?
レッサーパンダに、ガラス越しなら5cmくらい、
ガラスがなくても1mくらいまで近づけるチャンスなんて
ここでしかないでしょう。
こーんな写真が撮れちゃうのです。
同じ部屋にはアカハナグマの親子がいます。
レッサーパンダと同じく、輪っかのある尻尾。
リングテールを持っています。

とある親子が展示室に入ってきました。

お母さん:うわー。レッサーパンダ。かわいいねぇ。
     ほらほら、見て見て。
     レッサーパンダにおやつがあげられるんだって。

子供、大喜び。

お母さん:すごいねぇ。レッサーパンダにおやつがやれちゃうなんて。
     あげてみよう、あげてみよう。

私は心の中で思っていました。

おかあさん、それ、レッサーパンダじゃなくてアカハナグマだから。

まだ気づかないお母さん。子供と一緒に興奮気味。

子供は「おやつ♪おやつ♪レッサーパンダにおやつあげたい♪」

いいよ、いいよ、とお母さん。

そしてしばらくしてお母さん、

「あれぇ?なんか違くない?これ、レッサーパンダじゃなくない?」

気づいちゃったね、お母さん。

「えーっっ、これ、レッサーパンダの赤ちゃんじゃないよ。ハナグマだって。」
すでにおやつを手にしている子供。
まぁ、いいや。と、
おやつをアカハナグマの展示スペースに投入した子供。
数秒後、

「うわーっ。かわいいっっっ」
「なにこれ、ちょー可愛いんだけどっっ」
「ちょっとやだやだ、まじ可愛いっっ」

そうなのです。アカハナグマへのおやつの与え方は、
釣竿にりんごをつけて展示スペースに垂らすのです。

さおから釣り下がったりんごを取ろうと、
赤ちゃんたちが必死に右往左往するその姿は悶絶レベル。
動物園さん、こりゃよく考えましたねぇ。

もはや親子にとって、
その赤ちゃんがレッサーパンダだろうがアカハナグマだろうが
関係なく、ただただ「かわいい♪」の連呼。

りんごをアカハナグマに与えたあと、
子供は大満足で釣竿を元に戻していました。
「なんでぇ、なんでぇ。」

いやいや、あなたたちもじゅうぶん可愛いですよ。
さてさて、特別に。
これは今年の7月に生まれた
アカテタマリンの赤ちゃんです。
お母さんが、この子達を産んで2週間で
急逝してしまい、以降はこうして飼育員さんが
人工保育を続けています。
がんばれー。
しゃぼてん、と名前のつく動物公園ですから、
園内にはサボテンが至る所に植えられています。
これも管理が大変だろうなぁ。
しゃぼお と しゃぼこ

私、このサボテンにこの名前をつけた人と仲良くなれそうです。
自分が気に入った小さなサボテンを
自分が気に入った小さな鉢植えに植えて
持って帰ることもできます。
この動物園は動物の展示ももちろんですが、
それ以外にも素晴らしいと思うことがいくつもあります。
例えば、園内の至る所にこうして手洗い場をもうけていること。
しかもおしゃれ。
また、お手洗いにはこうして荷物置きのかごまで
用意されています。

ベビールームもありますし、なんというか、
動物だけでなく来園する人間にもとても細やかな気遣いが
感じられる動物園です。
またきてね。
またおいで。
レッサーパンダ館を出て少し歩くと、
いじけているチンパンジーを発見。

「みんな新しいもの好きでよぉ。
 おれらになんか見向きもしてくれねぇ。」