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2021年9月5日(日曜日)くもり
母とコロナウイルスのワクチン接種について話をしました。
母は2回接種済み。

副反応はどうだったと尋ねる私に母は
いつも通りの勢いで話し始めました。

「1回目は本当にひどかった。
 体がぐったりしてどうにもならなかった。
 熱も出たし。」

一般的に、年寄りは免疫反応が低いと言われています。
そのため副反応の強さは年齢に比例する、とも聞きました。
若い人ほど強く副反応を感じ、
年をとればとるほど何らの副反応も感じない、と。

それを伝えた途端に母の目がキラリンと輝き
なおいっそうの勢いで話が続きました。

「それでね、もうあまりに1回目がきつかったから
 2回目を打つのがとても怖かったのよ。
 Wさんのところにに2回目の接種に行ったときにも
 行きたくなくて、行きたくなくて。
 朝から憂鬱だったの。」

Wさん、とは、定期券が必要なのではと思うくらいに
母がよく通っている近所のクリニックです。

「でね、Wさんに言ったのよ。
 もう1回目は熱が出て大変で、ふらふらして眩暈がして
 このまま倒れて死んでしまうんじゃないかっていうくらいに
 つらくてつらくて仕方がなかったのよ。
 だからこの2回目を打つのがとても怖いのよ。
 もし副反応が1回目よりこの2回目のほうが強かったら
 今度こそ本当に死んでしまうから。
 だってほら、2回目のほうが1回目より副反応が強いって
 テレビでも言っているでしょう?
 
 って、Wさんに話していたのに
 気付いたら ぷすっ って打たれてた。」

母としては、1回目の副反応の辛さと2回目の注射への恐怖を
切実に訴えていた最中の
いったいどのタイミングでW先生が注射をしたのか
いまいちよくわからないそうです。

さすがW先生。
これからも母のことをよろしくお願いいたします。
2021年9月

コロナ禍で一気に進んだものの1つに
お店のレジの自動化があります。

近所の薬屋さんに久しぶりに行きました。

結構なレジ待ちの列ができていました。

コロナ禍で長い列にも慣れたもので
何も思うことなく列の最後尾に並びました。

レジの台数がそこそこあるので
待ち時間はそれほどでもなく
ちょこちょこと前へ前へと進んでいけます。

ピピー、ピピー。

レジに近づくにつれて
何やら高音の警告音のような音が聞こえてきました。

「待ってちょうだい。」

しばらくして、また、ピピーピピー。

「お願い。待ってちょうだいね。」

レジの台が目に入るくらい近づいて
ようやく状況がわかりました。

その店ではレジでは店員が商品のバーコードを読み取るだけで
会計はレジ後方にある自動精算機で行う仕組みになっていました。
ここに来てようやくこの店の会計方法が
新しくなっていたことに気付きました。
おお、ここにも自動化の波が来ていたか。

ピピー、ピピー。

さっきから聞こえていた警告音は
自動精算機から出ていたものでした。
その機械の前には小さなおばあさんが1人。
おぼつかない手つきで財布から小銭を出していました。

「待ってちょうだいね。お支払しますから。」

ピピー、ピピー。
「待って。」

ピピーピピー
「もう少しだから。」

おばあちゃんは自分が小銭を出す間
必死に機械をなだめていました。

ようやく全ての小銭を出し終えたおばあちゃん。
静かになった自動精算機が
スーっとレシートをおばあちゃんに差し出しました。

店員さんもほっとした様子でおばあちゃんを見つめます。

「待って、っていうボタンはないのねぇ。」

おばあちゃんがゆっくりと話すと
店員さんは「そうですねぇ。すみません。」と謝りました。

小さな買い物袋を手にした小さなおばあちゃんは
ゆっくりと杖をつきながら店を後にしていました。

人と人との接触を最小化するための自動精算機ですが
こうして人と人との会話を増やしてくれることもあるようです。
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