フェレットのリンパ腫の診断・治療法を真剣に考えます。フェレットの三大疾患の1つである癌に立ち向かおう。

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フェレットのリンパ腫の治療法(化学治療)

抗がん剤を投与しての科学的見地からの治療。

抗がん剤の投与には段階があります。弱い薬から強い薬まで。今から書く投与と実験結果は、このページの一番下にある参考文献2つを翻訳いたしました。
ただし問題があります。文献に載っている薬の中で、日本では認可されておらず投薬が不可能な薬が含まれています。獣医師個人の薬輸入ネットワークもあるでしょうから、どの薬が入手可能でどれが不可能なのか。獣医師に確認することを薦めます。

薬のコンビネーションは主に以下の通りです。
プレドニゾロン
Lアスパラギナーゼ
サイクロホスファナイド(シクロファミド)
サイタラバイン(シタラビン)
メソトレクセイト(メソトレキサート)
ビンクリスチン

これらをどう組み合わせて、どれだけの量を、どのくらいの期間で投与するかは獣医師の判断になります。組み合わせは獣医師の今までの経験・見解・意思主張で変わりますので、飼い主もきちんと勉強して少しでも近い目線で獣医師と話し合えるようにしたいものです。それこそ薬のサジ加減で生死が分かれることもあるでしょうから。

腫瘍の変化は運が大きく関係してくるような気がします。抗がん剤の初期段階で腫瘍が消滅。寛解(かんかい)してしまうフェレットもいれば、ずっと段階を経て最期まで腫瘍と付き合うフェレットもいます。また、寛解したと思いきや再発してしまうフェレットもいますので、どこで飼い主が心から喜べるのか安堵のため息がつけるのかが全くわかりません。

以下は抗がん剤治療の実験例です。

2003年アメリカのタフツ大学獣医学部における実験。経口投与・皮下注射投与をリンパ腫を抱えた3匹のフェレットに試しました。薬の組み合わせは、プレゾニン、Lアスパラギナーゼ、サイクロホスファマイド、サイタラバイン、メソトレクシエイト、クロランバシルとプロカルバザイン。27週間・19回の治療を行いました。治療の効果を見るために、7回の血液検査および19回の超音波もしくはレントゲンで体内画像を撮影。

抗がん剤の効き目は早く、2匹のフェレットがそれぞれ5週目と16週目で完治。残りの1匹も8週目で腫瘍の一部が消滅。しかし悲しいことに、内2匹は実験の6週目と25週目にそれぞれ安楽死となった。


1992年、実際ペットとして飼われていた2歳のフェレットのリンパ腫治療の例。(フェレットの初期治療については略しました。詳しくは文献を見てください。)

第1段階:
ビンクリスチン 0.75mg/㎡ 週に1度
サイクロホスファマイド 200mg/㎡ 毎日
プレゾニン 20mg/㎡ 2ヶ月間毎日与え、その後は1日おき

2ヵ月後に膀胱炎を発症したためサイクロホスファマイドを中止。

臨床的寛解が4週間目に見られ、6ヶ月くらいまで持続。これはアゴの下にあったリンパの腫れ具合から判断。

9ヶ月に渡第1段階のる抗がん剤治療のうち、後半3ヶ月は病気が進行し始めたため、第2段階の措置に移行。

第2段階:
Lアスパラギナーゼ 400IR/kg 毎週
クロランバシル 1mg 毎週

特に変化は見られず。

第3段階:
ドクソルビシン 20mg/㎡ 1度投与
放射線治療 500cGy 週2回

第4段階:
放射線治療 5週間
これで触れてわかるようなリンパの腫れがなくなった。
この後4ヶ月は状態が安定。
次に
ドクソルビシン 20mg/㎡ 3週間おきに投与。
その後6ヶ月は状態が安定。

超音波検査で肝臓の肥大化が見られ、腸間膜にリンパの腫瘍があった。

最終段階:
ビンクリスチン 2mg/㎡
これで3ヶ月は状態が安定。

しかしその後のことを考えると希望が持てず、飼い主は安楽死を選択。23ヶ月における抗がん剤治療に終止符を打った。がん発見当初はすぐに安楽死が必要かと思われたが、抗がん剤治療によって23ヶ月延命することができたと言える。

非常に役立った参考文献は以下の2つです。
『フェレットのリンパ腫瘍の今』ジョージ・メイヤー氏 北米獣医学会2006にて発表
『フェレットのリンパ腫における治療の選択肢』ピーター・フィッシャー氏+アンジェラ・レノックス氏 エキゾチック哺乳類薬物治療と外科手術 2003年発表
ヤフーUSAのHealthページ

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